2011年4月30日土曜日

モバイル性(その4)

モバイル性が重要なのは、学習の敷居を下げるためです。
せっかく学習しようと思っても、実行に困難が伴うなら、そこでやる気が削がれてしまいます。その困難さを取り除き、嫌だな、やりたくないな、と思わないですむようにしてしまえば、すんなりと学習に取り組むことができます。

なにごともそうですが、まずは段取りが重要です。
すきま時間を活用するには、学習道具を持ち歩いている必要があります。たくさんの用具が必要なのでは用意が大変ですし、かさばって、重い荷物を持ち歩くのは嫌でしょう。そう思うと、用意をするのが億劫になったり、せっかく用意をしても「重いから、やっぱり持っていくのはやめよう」などとなりがちです。
さらに、ここまでの心理的な障壁を乗り越えても、いざ使おうという段になってバッテリーが切れていたり、直射日光が当って画面が見えなかったりしたのでは、学習に取り組むことができません。
そんなことが続いてしまうと、「すきま時間の活用なんてできない。やっぱり腰を据えて取り組まないとだめだ」などと考え、ふりだしに戻ってしまいかねません。

コンスタントに学習に取り組むために必要なのは、気合でも根性でもなく、こうした工夫だと思います。

2011年4月29日金曜日

モバイル性(その3)

モバイル性に私がこだわるのは、すきま時間を活用するためです。
社会人がまとまった時間を学習にあてるのはそう簡単なことではありません。誰しも一日は24時間しかありませんし、寝る時間を削ったのでは毎日続けることはできません。
では、どうしたらよいのでしょうか。
民主党がいう埋蔵金ではありませんが、そこで着目するのがすきま時間です。
まずは昼休みを有効活用できます。弁当をもっていけば、昼休みはかなり学習に当てられます。
次に目をつけるのは、通勤時間です。電車やバスに乗っている時間は、居眠りを決め込まなければ学習に当てられます。さらに、歩いている時間も利用できます。シャドーイングを含めた聴く学習だけでなく、歩いているときに見聞きしたことを英語で説明しようとすれば、表現の練習になります。
私の場合、平日でも家事を分担していますが、これも学習に充てることができます。徒歩でやっている要領で、家事をしながら学習すればよいのです。
さて、いずれのケースであっても、簡単に持ち運びでき、どこでも使える道具が必要です。そう、その道具がガジェットで、ガジェットの使い出にかかわるのがモバイル性という訳です。

2011年4月28日木曜日

モバイル性(その2)

ガジェット大きさ重さバッテリー画面コンテンツ
Kindle☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110M)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
電子辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
iPhone 3G☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆

バッテリーについては、少し解説がいると思います。ラジオ付きICレコーダーと電子辞書は、もともとかなり電池がもちます。さらに、急にバッテリーが切れた場合には、単4型乾電池を入れれば即使えます。
iPhoneはバッテリーに関しては不利です。長電話すると、バッテリーがかなり減ってしまいますし、いざ切れたときには乾電池を買ってきて入れ替えるというわけにもいきません。iPod機能やゲームなど、iPhoneならではの楽しみがありますから、学習しようと思ったらバッテリーがなかった、ということは往々にして起きます。

画面については、私はライト付きのKindle用カバーを使っているので、たとえば飛行機で移動中の暗い機内でも本を読むことができます。電子辞書(C50)はライトがありませんので、暗がりで使えない分はマイナスです。

ただ、より重視すべきだと思っているのは、明るいところで読めることです。Kindleは電子ペーパーでバックライトが不要ですから、たとえ太陽の下でも読むことができます。直射日光の下での読書は目に悪いので、進んでやることはありませんが、電車に乗っているときなどは思いがけず日光が差し込むことがありますから、これはポイントが高いと思います。

コンテンツは、辞書以外はそれ自体に備わっているものではありませんが、必要なものをどれだけ入れられるかで評価しました。

2011年4月27日水曜日

モバイル性(その1)

ここまで、愛用のガジェット(Kindle、ラジオ付きICレコーダー、電子辞書、iPhone)と長所をご紹介してきました。
直接的には書いていませんでしたが、モバイル性とでも言うべき、基本的に重視している特質があります。
  • 大きさ、重さ
    これはご説明に及ばないと思いますが、持ち歩けることが最重要です。
  • バッテリーのもち
    使いたいときにいつも使えるよう、バッテリーが長時間もつことが重要です。
  • 画面
    バッテリーのもちとも関連しますが、消費電力が大きく、明るいところで見えないバックライト方式よりも、電子ペーパーや従来の液晶が好ましいと考えます。
  • コンテンツ
    どんなに素晴らしい機能をそなえていたとしても、コンテンツがなければただの箱です。勉強に必要なコンテンツがあり、しかも必要なだけの量を持ち歩けることが必要です。

さて、上記の特質を重視するのは、やる気を削がないためです。せっかくやろうという気になっても、勉強道具が使えなかったのでは、学習に取り組まない言い訳を自分に与えてしまいます。いつでも使える、この性質を私なりに詳細化したのが、上記の4項目です。

2011年4月26日火曜日

iPhone/iPod touch(その4)

私が愛用しているアプリケーションのひとつが、Grammar Upです。

強みを伸ばすにせよ弱みを補うにせよ、測れないものは改善できませんから、まずは現状を把握することが肝要です。このGrammar Upはカテゴリーごとに出題されますから、自分の文法的な知識を測るのに適していると思います。

Grammar Upには解説が一切なく、どこが違ったのかを自分で考えないといけません。カスタマーレビューではそこを難点とする評価もありますが、計測が目的と割り切るのがよさそうです。

私の場合は、通訳案内士試験の1次筆記試験対策で活用しました。計測を目的に定期的に受験しているTOEICと違って、資格試験は合格しなければ意味がありませんから、弱点を効果的に補う必要があったためです。

2011年4月25日月曜日

iPhone/iPod touch(その3)

英語学習用にiPhoneやiPod touchに入れたいアプリケーションのひとつが単語帳です。
私が使っているのはFlashcards Deluxで、通訳ガイド試験でどれほど役に立ったかわかりません。

電子辞書ワードタンクC50(その3) で、電子辞書の「履歴」機能に関して忘却曲線に触れました。Flashcards Deluxでは、この忘却曲線に基づく手法を含め、種々の出題方法で単語を覚えることができます。
詳細はマニュアルをご覧いただくとして概略を言うと、出題方法には以下の4つの方式があります。

やり方を発明する必要はありませんし、発明できたとして、既存のやり方よりよいものができる可能性は低いでしょう。そう考えれば、よいやり方をどんどんまねればよいわけです。Flashcards Deluxにはやり方が組み込まれているわけですから、これを活用しない手はありません。

もうひとつ、Flashcards Deluxのよいところは、Webサイト経由でCSVデータをアプリケーションに取り込めるところです。PCで元データを用意すればよいので、単語帳を簡単に作れます。単語帳は作るのが目的ではありませんので、作る手間が省けた時間を学習に充てることができます。

Flashcards Deluxは、いつでもどこでも使え、目的に合った単語帳を簡単に用意でき、実績のある学習方法で効率的かつ効果的に語彙を身につけられる、強力なツールだと思います。

2011年4月24日日曜日

iPhone/iPod touch(その2)

私がiPhoneに真っ先に入れたアプリケーションは、i英辞郎Dictionary.com appです。
英辞郎のアプリケーションには、インターネット接続を前提とした英辞郎 on the WEB for iPhoneもありますが、i英辞郎はオフラインでも使えるのがメリットです。
Dictionary.com appは、発音を聴くにはインターネット接続が必要ですが、語義、用例はオフラインで検索できます。

そしてもうひとつ忘れてならないのが、国語辞典のアプリです。私はデジタル大辞泉を使っていますが、お好みの国語辞典をひとつ入れておくのがお勧めです。

英語学習のために国語辞典を使う理由は、表現のために「和文和訳」をする必要があり、その基礎力が日本語の語彙だからです。
日英の名詞を1対1に覚えて行くアプローチでは、意図を伝えられるようになるまでの道のりが遠すぎます。英語で表現する目的は、意図通りに相手に伝えることであって、語彙を増やすことは必須ではありません。自分が使える語彙を活かすために、この和文和訳が必要となるわけです。
和文和訳は、もちろん語彙単位だけでなく文単位でも行います。日本語で話すようにだらだらと文章を組み立てたのでは、表現に行き詰まります。簡潔な文を積み重ねて行くことが肝要です。

私の場合は、英英辞典を引いているときに国語辞典をよく参照します。この単語の適切な訳語は何だろう、と考えたときに、ぴったりくる語を探すためです。

2011年4月23日土曜日

iPhone/iPod touch(その1)

ガジェット読む書く聴く話す
Kindle☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110M)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
電子辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
iPhone 3G☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

私が使っているiPhoneは3Gはすっかり古い機種になってしまいましたが、iPhone 5が出るまで、これでがんばります。
それはそれとして...

iPhoneもしくはiPod touchは、使い方次第では英語学習には最強のガジェットです。何より、コンパクトであり、ここまで紹介してきたガジェットの機能のほとんどを備えています。しかも、それらにない機能も、アプリケーションで増やしていくことができます。たとえば、単語帳アプリケーションFlashcards Deluxは、通訳ガイド試験でどれほど役に立ったかわかりません。

もちろん十徳ナイフ同様に専用のガジェットにはかなわないところもありますが、いつでもどこでも英語学習に取り組める点で、どのガジェットにも優るとも言えます。

2011年4月22日金曜日

電子辞書ワードタンクC50(その3)

電子辞書でぜひ利用したい機能に「履歴」があります。

それは、忘却曲線を利用して、きっちり記憶するためです。エビングハウスの実験は、脈絡のないランダムな数字を用いている点で批判されていますが、復習の効果は誰しも実体験としてもっていると思います。

辞書なしでどんどん読んだときは、そもそも分からなかった単語や熟語が何かわかりません。辞書を引きながら読んだときでも、電子辞書はすばやく引ける分だけ記憶に残っていません。結果的には、やはり復習しないと頭に残らないと思うのです。
手間が増えますが、寝る前に電子辞書の履歴を書き出して復習し、また書き留めた履歴を翌日あるいは一週間後など決まったときに振り返れば、記憶に定着していきます。

ボキャビルには、ぜひ「履歴」機能を利用したいものです。

2011年4月21日木曜日

電子辞書ワードタンクC50(その2)

本製品に限らず電子辞書全般が備えている機能に、見出し語や説明に現れる単語をさらに検索できる「ジャンプ」機能があります。

ある程度の語彙がある学習者に対しては、英英辞典を奨める方もいらっしゃいます。確かに、頭の中で日英を切り替えずに、英語一辺倒で考えるということは学習の上で役立つと思いますが、英和辞典の方が効果的、効率的である場合も少なくありません。
抽象的な概念や、とくに専門的な名詞などは、英和辞典の方がよいと思います。たとえば、tonsilという単語に出逢ったとします。英英辞典(Oxford Advanced Learner's Dictionary)では、either of the two small organs at the size of the throat, near the base of the tongueと説明されています。しかし、人体の構造に詳しい人でもなければ、ピンと来ないのではないでしょうか。これが英和辞典(ジーニアス英和)だと、ずばり扁桃腺と書かれています。

語彙を増やす、いわゆるボキャビルは、単なる多読や語彙集ではなかなかできません。語源学(etymology)アプローチで、ある程度体型的に、効率的に語彙を増やせます。
ジャンプ機能を使って、語議イメージ辞典(大修館書店)を検索するようにすれば、語彙力を鍛えられます。たとえば、concludeだったら、共に(con)くくる(clude)という語源から、しめくくるというイメージになる、と解説されています。また、cludeから派生した単語の例も示されています。

検索そのものは簡単にできても、脳に刷り込まないことには語彙が身につきません。ですから、語義イメージ辞典まで調べ用とすると、かなりの時間がかかります。また、調べているうちにもとの文脈を見失って、作業再開に手間取り、そちらの効率を下げることにもなります。

読書の場合は、極力辞書を引かずテンポよく読むようにするか、ボキャビルと割り切って辞書を丁寧に調べていくか、いずれかのスタンスを取るのかを都度明確にするのがよいように思われます。後者の場合は、電子辞書ならではの機能を活用し、効果的に学習したいものです。

2011年4月20日水曜日

電子辞書ワードタンクC50(その1)

ガジェット読む書く聴く話す
Kindle☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110M)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
電子辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
iPhone 3G☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ワードタンクC50は2005年3月の発売で、私が購入した2007年末でさえ旧式と目されていましたが、私は英語学習用の電子辞書としては現時点でも最強だと思っています。その理由は、以下の通りです。
  • クイック起動
    電源オンから使えるまで、わずか2-3秒
  • ロングライフ
    頻繁に利用しても、いつ替えたか忘れるほどバッテリーがもつ
  • 充実の英語辞書
    英和、和英、英英、類語、口語、語源
  • 大辞林と漢字源
    第二言語を習得するには母国語の能力が大切

ワンセグのような辞書に関わらない機能は入っていません。バックライトやタッチパッドはなく、画像、音声も入っていません。この辺が旧式と見なされる理由ですが、いつでもどこでも英語学習に使えることが最も重要で、自宅にいるときはPCと併用すればよいわけです。

2011年4月19日火曜日

ラジオ付きICレコーダーICR-RS110MF(その4)

私がよく使うICR-RS110MFの機能に、センテンス再生があります。これにより、ボタンひとつで、あらかじめ設定した時間だけ遡って再生することができます。私の場合は、5秒に設定しています。
デジタルオーディオプレーヤーで巻き戻せばよいではないかと思われるかもしれませんが、使い始めるとこれがなかなか使い出のある機能です。
聴き取れなかった単語があったとき、ワンタッチで5秒ちょうど戻れるので、聴き取れなかったところをすばやく再生できます。慣れてくると、本体を見ずともセンテンス再生ボタンが押せるようになります。
もちろん、よくよく聴き取れなかったときには再生速度を落とせば、よりよく聴けるようになります。

2011年4月18日月曜日

ラジオ付きICレコーダーICR-RS110MF(その3)

私が本製品を選んだ最大のポイントが、ピッチを変えずに再生スピードを自由に変えられる点です。
70%のスロー再生、150%のスピード再生、それと通常の速度に戻すのは、ボタンひとつのワンタッチでできます。
スロー再生は50%までの5%刻み、スピード再生は200%までの10%刻みで変えられますが、語学学習の上ではあまり細かく変える必要はないと思います。

リスニング教材スーパーエルマーのハイパースピードトレーニングでは、150%、180%、200%、100%とスピードを変えますが、本製品を使えばどんな音声であっても、同じトレーニングができることになります。

もちろん手間暇をかければ同じことは可能です。実際、私はTOEIC対策のために、アルクの挑戦900点 TOEIC(R)テスト攻略プログラムのCDをもとに聞々ハヤえもんで各種再生速度の音声データを作成し、iPodで学習しました。
しかし、これには結構な手間がかかってしまいます。まとまった教材ならともかく、いつもやるというわけにはいきません。
やはり、どんなものでも手間なく速度を変えながら聴けるということが素晴らしいと思います。

2011年4月17日日曜日

ラジオ付きICレコーダーICR-RS110MFその2)

ICR-RS110MFはラジオ付きICレコーダーですから、もちろんラジオが聴けます。
ファームウェア Ver.2.01へアップデートすると、録音予約が20件になります。(予約件数が増えたのは、正確にはVer.2.00。)

NHKラジオ英語講座や、AFN Tokyo(FEN)が聴ける地域でしたら、お好みの番組を予約するとよいでしょう。

AFNの番組で私がよく聴くのは、土曜朝7:05から放送のKim Komando Showと、平日夜7時から放送のNPR Morning Editionです。

分からないものを聞き流しても力はつきませんから、やはり自分の専門分野の番組を聴くのがよいと思います。その点では、Kim Komando Showは私に合っています。残念なのは、米国で週末にオンエアされたものを翌週末に放送するので、情報が一週間遅れることです。時差があるので、やむを得ません。

NPR Morning Editionは多様なトピックを扱っているので、すべての話題についていくというのは厳しいのですが、ゆっくり話してくれるので、聴きやすい番組です。

録音機能を利用すると、定期的に新しいコンテンツが増えるので飽きがきませんし、しかも手間がかかりません。
たとえば、USB接続のチューナーを使ってPCで録音し、iPodに転送すれば同じようなことはできるわけですが、このひと手間がくせものです。
朝の慌ただしい時間に転送したり、疲れて帰宅したあと、夜のうちに転送したりということになれば、ついついやらず終いになりがちです。
勉強の準備にかける手間はできるだけ省くのが、長く続けるコツだと思います。

2011年4月16日土曜日

ラジオ付きICレコーダーICR-RS110MF(その1)

ガジェット読む書く聴く話す
Kindle☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110MF)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
電子辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
iPhone 3G☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

語学学習用のICレコーダーとしては、SANYO ICレコーダー ポータブルラジオレコーダー ICR-RS110MF(S)が最高だと思います。
この製品には、クレードルつきモデルICR-RS110MFの他に、単体モデルICR-RS110Mもあります。クレードル単体でも購入できますので、あとから買い足すこともできます。

私のお勧めは、クレードルつきモデルICR-RS110MFです。

本製品には単3のeneloopが1本付属しますが、クレードルは充電器を兼ねているので、いつでも満充電になります。これはポイントが高いです。
eneloopの充電器をもっていても、いちいち本体からeneloopを取り外して充電するのは手間ですし、うっかり充電を忘れてしまったときには、いざ使おうと思ったときには充電切れという事態を招きます。
1日たっぷり使っても放電し切ることはありませんが、万一のときでも予備のeneloopや乾電池を入れれば使えます。

クレードルの長所の2つめは、アンテナがつけられること。マンションの室内だとラジオが入りにくくなりますが、アンテナを付ければ、AM、FMとも、明瞭に受信できます。

そしてクレードルの長所の3つめは、スピーカーが使えること。ヘッドフォンにするよりも楽にし聴けます。パワードスピーカーやステレオに接続しても同じことはできますが、ひと手間増えてしまいますし、たとえば四六時中AFMを流しっ放しにしたときにはやはりバッテリーが問題になってしまいます。

これらの長所はすべて、勉強に取り組もうとするときの阻害要因を取り除いてくれます。せっかくよい機能を備えていても、勉強しようと思ったときに出鼻をくじかれてしまっては、役立てる機会が失われます。
いつでも普通に使える。当たり前だと感じられるかもしれませんが、私はこれが重要な特長だと思います。

2011年4月15日金曜日

Kindle(その3)

Kindleに限ったことではありませんが、電子書籍のよいところは、たくさんの本を持ち歩けることです。
英語学習で言えば、小説などの読物、種々の辞書、文法書など、本だったら嵩ばるのと重いのとでとても持ち歩けないような分量を、いとも簡単に携帯できます。
私が使っている文法書は、Basic American Grammar and Usage: An ESL/EFL Handbookです。A Practical English Grammarが欲しかったのですが、Kindle版がなかったので、こちらを買い求めました。
山ほど道具を持ち歩き、それを広げることができる場所でないと勉強できないのでは、学習の機会が作れません。そこへ行くと、簡単に持ち運ぶことができ、どこでも必要な書籍を使えるなら、ぐっと学習の機会が増します。たとえ使う道具が同じであったとしても、ガジェットを使うことで、楽に、ぐっと勉強時間を増やすことができます。

2011年4月14日木曜日

Kindle(その2)

昨日に続いて、Kindleについて書きます。
Kindleで気に入っている機能のひとつが、いわゆる自炊が可能なこと。それも、ごく簡単にできます。
WordやPDFをaccount@free.kindle.comに送ると、WiFiで受信する分には無料で、Kindleで受信できます。
accountは、デバイスe-mail addressの@の前です。
PDFの場合はページを基本にした表示になるので、文字の拡大縮小、文字サイズに応じたページ割り付けが可能となるよう、一旦Wordに変換するのがお勧めです。PDF to Word Converterが便利です。
この機能を利用し、私は通訳案内士の試験勉強を乗り越えました。通訳案内士試験で圧倒的な実績を誇るハロー通訳アカデミーのテキストをWordで打ち込み、上記の機能を利用してKindleに取り込みました。Text to Speech機能でオーバーラッピングを行い、定期的にICレコーダーで録音して、自分の発音をチェックしました。Text to Speechはスピードが3段階で指定できるので、発音が追いつかないうちはゆっくりにし、口が回るようになってきたら通常の速度で再生しました。
自分が話すのを聴くのは恥ずかしく、英語を聴くのなおさらですが、ぐっとこらえて冷静に分析すれば確実に効果があります。苦手な発音、つい早口で言ってしまうところ、アクセントの位置がおかしいところが分かります。弱点が見えさえすれば、対策のしようがありますから。

以下は、ハローの教材サンプルPDFをWordにしてKindleに取り込んだものです。

2011年4月13日水曜日

Kindle(その1)

ガジェット読む書く聴く話す
Kindle☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110M)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
電子辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
iPhone 3G☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

最初にご紹介するガジェットは、Kindle 3Gです。3Gモデルは、その名が示すように3G回線が利用できますが、何と言っても通信費が無料というのが魅力です。もっぱらWiFiしか使わない、という方は、より低価格な3Gなしモデルでも十分です。

「Kindleが嫌い」という方は、画面のリフレッシュのときの反転がどうしても気になるとおっしゃることが多いようです。多分に慣れのようにも思いますが、好き嫌いばかりは仕方ないので、読者の皆様が気にされないことを願います。
Kindleで読書しているときにカーソルを動かすと、右図のように自動的に辞書を検索することができます。この状態では最初の部分しか表示されませんが、改行キーを押下することで、辞書を参照することができます。
読書の途中で辞書を引くのは手作業でも構わないわけですが、電車で立っているときには難しく、また思考が中断されるので、お手軽に辞書を引けるのは意味があります。
ただ、Kindleに同梱の辞書Oxford Dictionary of Englishはネイティブスピーカー向けで語彙が難しいので、Merriam-Webster's Advanced Learner's Dictionaryのような、英語学習者向けの辞書を導入した方がよいと思います。
ちなみに、私はかつて、Longman Dictionary of Contemporary EnglishCollins Cobuild Learner's Dictionaryaを使っていましたが、いずれも限られた語彙で説明されており、孫引きの必要がありません。
英辞郎を導入することも可能です。素直にKindleにインストールできる英辞郎●MOBI/Kindle対応版がお手軽です。

2011年4月12日火曜日

英語学習にガジェットを使うわけ

英語学習にガジェットが有効だと考える理由は、大きくふたつあります。ひとつは、携帯性がよく、場所に制約されることなく勉強できること。そしてもうひとつは、デジタル機器ゆえの機能性により、効果的、効率的に能力を伸ばすことができることです。

勉強しようと思ったときにまず問題になるのは、時間がないことでしょう。誰しも1日は24時間しかありません。勉強時間を確保するには、ふだんやっていることを効率化するか、睡眠時間を削るしかなさそうに思えます。しかし、通勤途中や移動時の電車の中、昼休みなど、ガジェットを活用することで、ちょっとした隙間時間にも勉強ができます。歩いているときや、家事をしているときにも、聴く、話すという練習が可能です。この場合にとくに重要なのは、軽く、嵩張らないことです。

さらに、デジタル機器ならではの機能があります。たとえば私が使っているICレコーダーは、ピッチを変えることなく再生速度を変更できます。電子辞書には、複数の辞書を同時に検索できる横断検索機能、辞書を参照中に孫引きできるジャンプ機能、覚えたい単語をマークする単語帳機能、検索したエントリーを記録する履歴機能があります。これらはすべて、デジタルのなせるわざです。

時間を捻出し、効果的、効率的に英語を学ぶために、ぜひガジェットを活用したいものです。

2011年4月11日月曜日

ガジェットとお役立ち度

ブログ開設の案内に続く、実質的には記念すべき初回となる記事には何を取り上げようかと思いましたが、まずは本ブログの名に恥じないよう、私が使っているガジェットと、お役立ち度の評価軸から取り上げようと思います。
私が現在主に使用しているガジェットは、以下の通りです。
  1. Kindle 3G
  2. 電子辞書(ワードタンクC5I0)
  3. ラジオ付きICレコーダー(ICR-RS110MF)
  4. iPhone 3G
これらのガジェットのお役立ち度について、評価軸(メトリックス)と評価を述べようと思います。
私が思う評価軸は、読む、書く、聴く、話す、それと携帯性です。

ガジェット読む書く聴く話す
Kindle☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ラジオ付きICレコーダー
(ICR-RS110MF)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
電子辞書
(ワードタンクC50)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
iPhone 3G☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ガジェットは、時と場合と目的(TPO)に応じて選択することになります。通訳案内士試験を例にとると、私が使用したガジェットは、1次試験と2次試験で随分異なります。
1次試験では日本の文化を説明するため、ボキャブラリービルディングに力を入れましたので、iPhoneの単語帳アプリケーションを最もよく使いました。
2次試験は英語での面接だけですから、KindleとICレコーダーをよく使いました。Kindleには、いわゆる自炊で用意したコンテンツを入れ、Text to Speech機能での読み上げもよく利用しました。読み上げと同時に話す(オーバーラッピング)、あるいは音読して、それをICレコーダーで録音し、自分の発音をチェックしたのです。
ただ、2次試験でもiPhoneは活躍しました。いつでも持ち歩いているので、ちょっとした隙間時間を利用してボキャブラリービルディングしたのです。

効果的で効率的な学習には、TPOに合わせて適切なガジェットを使うことが肝要です。
上記の評価軸の他、大きさ、重さ、それとバッテリーのもちを全体的に勘案した、モバイル性とでも呼ぶべき評価軸がありますが、これはいずれ機会を改めて触れます。

2011年4月10日日曜日

ガジェットを活用した英語の勉強法

このブログでは、私がTOEIC 900超えと通訳案内士(英語)試験の合格を果たした、ガジェットを活用した英語の学習法をご紹介しようと思います。
ひとくちに英語の勉強と言っても、何をやりたくて、どのような能力を、いつまでに、どれだけの時間と費用をつぎこんで身につけたいのかによって、方法論は変わってきます。
巷には英語の勉強法に関する情報や教材があふれかえっていますが、このような観点から体系的に記載したものは寡聞にして知りません。また、ガジェットについても、単に道具もしくはコンテンツの紹介に終わってしまっているものがほとんどのように思われます。たとえば、iPhoneやiPod touchを使おうとか、それらに入れるコンテンツのCDやPodcastの提供や紹介といった具合です。
本ブログでは、英語を学ぶことのビジョン、戦略、実行について、できるだけ体系的に解説したいと思います。ガジェットはあくまで道具ですが、道具は戦略を変えます。ガジェットの選択、活用方法、コンテンツについて、ねらい、効果、活用の勘所を解説します。また、ビジネス書なども含め、英語を学んで行く上で参考になる書籍の情報も記載します。
あわよくば書籍化もしたいと目論んでいますので、このブログを読んでくださった方からのフィードバックを期待します。
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