2011年4月21日木曜日

電子辞書ワードタンクC50(その2)

本製品に限らず電子辞書全般が備えている機能に、見出し語や説明に現れる単語をさらに検索できる「ジャンプ」機能があります。

ある程度の語彙がある学習者に対しては、英英辞典を奨める方もいらっしゃいます。確かに、頭の中で日英を切り替えずに、英語一辺倒で考えるということは学習の上で役立つと思いますが、英和辞典の方が効果的、効率的である場合も少なくありません。
抽象的な概念や、とくに専門的な名詞などは、英和辞典の方がよいと思います。たとえば、tonsilという単語に出逢ったとします。英英辞典(Oxford Advanced Learner's Dictionary)では、either of the two small organs at the size of the throat, near the base of the tongueと説明されています。しかし、人体の構造に詳しい人でもなければ、ピンと来ないのではないでしょうか。これが英和辞典(ジーニアス英和)だと、ずばり扁桃腺と書かれています。

語彙を増やす、いわゆるボキャビルは、単なる多読や語彙集ではなかなかできません。語源学(etymology)アプローチで、ある程度体型的に、効率的に語彙を増やせます。
ジャンプ機能を使って、語議イメージ辞典(大修館書店)を検索するようにすれば、語彙力を鍛えられます。たとえば、concludeだったら、共に(con)くくる(clude)という語源から、しめくくるというイメージになる、と解説されています。また、cludeから派生した単語の例も示されています。

検索そのものは簡単にできても、脳に刷り込まないことには語彙が身につきません。ですから、語義イメージ辞典まで調べ用とすると、かなりの時間がかかります。また、調べているうちにもとの文脈を見失って、作業再開に手間取り、そちらの効率を下げることにもなります。

読書の場合は、極力辞書を引かずテンポよく読むようにするか、ボキャビルと割り切って辞書を丁寧に調べていくか、いずれかのスタンスを取るのかを都度明確にするのがよいように思われます。後者の場合は、電子辞書ならではの機能を活用し、効果的に学習したいものです。

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